【統合的運動生成概念】骨連鎖

コラムで統合的運動生成概念,本日は「骨連鎖」について考えていきます。

骨は骨膜にパッキングされております。

その骨膜は関節においては関節包と名前を変えます。

つまり骨膜―関節包という筋膜系により全身の骨・関節は連続的にパッキングされていることになります。

舟波真一

さらに靭帯・支帯といった組織が関節の結合を補完しますが,

これらの組織も発生の過程で骨膜―関節包という筋膜系から分化した組織なのです。

このように隣接する骨同士は筋膜系によりつなぎとめられているため,

他動的にひとつの骨を動かすと特定のパターンをもって隣接する骨の動が誘導されます。

この特定のパターンの波及は,関節面の形状と靭帯の張力により形成されていると考えられます。

このような関節構造に応じた連鎖の波及を,我々は「骨連鎖」と呼んでいます。

骨連鎖は関節構造に応じた動きが連鎖的に波及しようとする仕組みです。

骨連鎖に大きな影響を与える関節構造とは,関節面の形状と靭帯の配置と考えられます。

関節面の形状の観点からの例をあげます。

舟波真一

距腿関節の構造と骨連鎖

距腿関節の関節構造によって,背屈には若干の外反と外転が組み合わさって生じます。

したがって足底面を床についた立位において距腿関節が背屈運動をするときは,

床に固定された足部に対して脛骨は前傾(背屈による作用)するのに加え,

外側傾斜(外反による作用)することになります。

しかし,このとき距骨下関節や横足根関節の運動が内側縦アーチを低下させる方向に動いた場合,

脛骨は内側傾斜の要素を強めるために,あくまでも距腿関節のみの考察となります。

また,距腿関節はほぞ継ぎ構造をしているため,

足底を床についた状態での距腿関節背屈運動では,足部に対して距骨を内転させるため(外転による作用),

それがほぞ継構造を介して脛骨内旋に変換されることになります。

 

靭帯の張力の観点からの例をあげます。

舟波真一

球関節の靭帯構造と骨連鎖

球関節のように自由度が高い関節は特に靭帯構造が骨連鎖に与える影響が大きくなります。

股関節に存在する3つの靭帯はすべて伸展では緊張する構造となっています。

そのため股関節伸展運動における大腿骨の動きは,

屈曲運動のそれに比べてより早期に,かつ強力に骨盤運動に波及します。

股関節伸展は骨盤を前傾誘導します。

同様に,肩関節の関節包靭帯である肩甲上腕靭帯は前方に存在するため,

肩関節水平内転運動における上腕骨の動きは,

水平外転運動のそれに比べてより早期に,かつ強力に肩甲骨運動に波及します。

骨連鎖は他動的なシステムであり,

関節構造に応じた一様のパターンで波及します。

しかし,靭帯・関節包などの筋膜系の伸張性の高低によって,

個体間で連鎖のするどさには違いがあり,

関節弛緩性があれば,当然,鋭さは減少します。

また,嵌め込みがしっかりとして,複雑な関節面をした関節では,

連鎖の波及は当然鋭いですが,

嵌め込みがしっかりとしてない関節においては骨連鎖の波及の鋭さは減少します。

したがって,嵌め込みが浅い関節をまたいだ骨連鎖においては,

筋膜などの我々の身体を支持する結合組織全体の緊張バランスや,

筋活動パターンの影響の方を強くうけて,

骨連鎖パターンとは全く異なる連鎖パターンが発生しやすくなります。

 

BiNI COMPLEX JAPAN 舟波真一でした。

 

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